2015年11月11日

17,無資格マッサージ - 「免疫力高める」首ひねり

大阪市淀川区で6月、「赤ちゃんの免疫力を高める」などとうたうNPO法人代表の女性(56)(新潟県上越市)から、首を強くひねるなどの施術を受けた神戸市の男児(生後4ヶ月)が途中で意識不明になり、その後死亡したことが関係者への取材でわかった。

代表はマッサージなどの国家資格を持っておらず、昨年も施術を受けた乳児が死亡していた。大阪府警は代表から事情を聞くなど死亡の詳しい経緯を調べている。

【NPO代表無資格で 大阪府警調査】

NPO法人の本部は新潟県上越市にあり、代表は2003年の設立前から、乳幼児を対象に「背筋や首のゆがみを直す」などとして自ら考案した施術法を実践。

東京都と大阪市淀川区にも事務所を置き、ホームページで「病気になりにくい体になる」「便秘やアトピーも治る」などと宣伝し、1時間1万円で、6000人以上に施術しているという。

関係者によると、男児が施術を受けたのは大阪市淀川区の事務所内で今年6月2日。
代表が男児を床の上にうつ伏せにし、首を90度以上ひねって顔を上向きにしたり、膝に乗せて首をもんだりしていたが、施術を始めてから45分後に男児の呼吸が止まった。

スタッフの通報で救急搬送されたが、低酸素麻痺による多臓器不全で8日に死亡した。男児の母親も付き添っていたが、すべての施術は見ていなかった。

病院から連絡を受けた大阪府警が関係者から事情を聞くなどしたところ、昨年にも新潟県で代表の施術を受けた男児が死亡していたことがわかったという。

代表は、子育てに悩む母親ら向けに著書も出版。
「背筋が伸びて自律神経の働きが増す抱き方」として乳児を対面する格好で身体だけ支え、頭を後ろにそらせる方法などを考案していた。

施術方法や抱き方を教える講座も開き、受講生の中には障害を持つ子どもの母親らも多いという。代表はその後も東京都などで希望者を対象に施術を続けており、8月中旬、読売新聞の取材に対し、「亡くなったことが悲しいが、原因がよくわからない。今後も(施術を)続けていくつもりだ」と話している。

【「整体で発育」根拠乏しく】<脳の成長を促す><夜泣きがなくなる>

近年、インターネット上で乳幼児向けの整体やマッサージの効果を宣伝する業者が目立っているが、医学的根拠に乏しいとみられる方法も少なくない。

これまで大人向けに行っていた整体院などが始めているとみられている。厚生労働省も「実態は全くわからない」という。

同省によると、医師以外でマッサージなどができるのは法律で「あん摩マッサージ指圧師」などの国家資格保有者と限定。

健康増進を目的に骨格を矯正する整体などは法的な資格がないため、十分な知識がなく施術するケースも多い。
大人でも骨折など健康被害を受けることもあり、乳児は危険度が高まるとみられる。

ただ、マッサージの定義は法的に曖昧で、無資格でも「人体に危害を及ぼすおそれ」がないと処罰対象にならないという。

子どもの事故に詳しい「緑景こどもクリニック」(横浜市)の山中院長(小児科)は「整体などで子どもの発育が良くなるという科学的な根拠はない。危険性が高い子どもへの施術は、国が監督・規制すべきだ」と指摘している。

以上、読売新聞(関西版)記事転載
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posted by オリエンタル院長 at 22:02| 無免許マッサージ問題